当社は自動車プレス加工業として様々なパーツを納めてきました。ハイテン材をはじめとする昨今の高強度・軽量化ニーズは高く、当社も新たなプレス工法の開発をすることでお客様のニーズに応えてきました。
一方で、モータースポーツ活動も自社で行う矢島工業では、先端軽量素材の代表格であるCFRPに古くから着目し、実車投入することでノウハウを蓄積してきました。EVシフトやSDGsなど、脱炭素・省エネ効果が求められる昨今、新たな量産自動車部品の素材として注目のCFRPについて当社の加工技術をご紹介いたします。
従来のCFRP工法はオートクレーブ工法が一般的でした。一方、当社のCFRP工法は、基幹技術である板金プレス加工における高ロット生産技術をCFRPプレス加工技術へ応用し、従来の製法では実現できなかったCFRPにおけるハイサイクル加工技術を確立、量産化も達成しました。更に近年は3次元積層造形技術にも着目。特にCFRP積層造形技術が発達しつつある昨今、積極的に技術を導入し、CFRP及びコンポジット材料製品の開発手法を増やすことで業界を一歩リードしたモノ作りを目指しています。
これまで当社が提供してきた板金プレス工法を活かしたCFRP製品は、様々な分野で採用されております。特に近年は航空事業への進出も果たし、2020年にはジェットエンジン部品の量産事業を開始、国内の航空機・自動車業界から米国などのグローバル市場へと新たな市場開拓にも取組んでいます。培った工法の詳細は、PCM工法やSMCプレス、CFRP/鋼板のハイブリッド化など複雑に絡み合っている為、先ずは下記事例をご覧ください。もし検討中の案件がありましたら、お問い合わせくださいませ。
本製品は、試作開発向けに製作した自動車用のエンジンフード部品となります。
カーボンニュートラル時代に先駆けて、当社は自動車の省エネ化やCO2低減のために経済産業省の基盤技術高度化事業の支援を受けて、軽量・高強度・高剛性材料を用いたCFRPエンジンフード部品のプレス成形技術に関する研究開発にに取組みました。その結果、CFRPエンジンフード部品(1/4分割仕様)のアウター部品とインナー部品のプレス成形に関する基盤技術を確立することが出来ました。アウター部品は強度・剛性及び表面品質や意匠性を要求されるためプリプレグ材適用し、インナー部品は複雑形状に対応するためSMC材料を用いてプレス成形加工を行い要求仕様を満足する成果を得ることが出来ました。生産部品と比較すると約50%の軽量化が図れました。この技術的成果は経産省に報告済でありますが、CFRP材料のプレス成形方法は効率的生産手法として注目されています。また、エンジンフード部品は歩行者保護自主規制に対応しなければならない製品ですが、構造解析の結果、CFRPエンジンフード部品は効果的な歩行者衝撃緩和構造とすることが出来ました。
このような軽量・高強度・高剛性を有するCFRPエンジンフード部品に、ご関心をお持ちのお客様がおられましたら、是非お声掛けを頂きたくお願い致します。
本製品は、自動車用CFRPアフターマーケットパーツの事例となります。
当社では、従来より競技車両及びハイパフォーマンス車のアフターパーツに関し、軽量・高強度・高剛性を有する部品の開発及び設計・製造を行ってまいりました。
本製品は、自動車用外装部品の軽量化を実現したCFRPトランクリッドアッセンブリ部品であります。表面品質と高強度・高剛性及び意匠性が要求されるアウター部品は、CF-プリプレグ材料を、複雑形状が求められるインナー部品には、CF-SMC材料を適用して高精度なプレス成形機にて製作致しました。部品のアセンブリーは、接着接合にて要求仕様を満足する製品を完成させることができました。また製品質量は、純正部品に対し約50%の軽量化を図ることが出来ました。このような先端的軽量化材料を適用したCFRPトランクリッド製品はBRZ/86車用としてアフターマーケットにて販売を行っております。
CFRP製品は従来オートクレーブ法で航空機部品を一般的に製造しておりますが、当社は製品のプレス成形性に関しては、3D成形シミュレーション解析技術と経験的ノウハウを融合させて評価を実施しております。先端的軽量化材料のプレス成形加工には材料特性や成形条件等により成形性が変わりますが、当社では豊富な成形実績と基盤技術により独創的製品の開発・設計・製造を行うことが可能であります。
カーボンニュートラル時代に際して自動車製品や航空機製品及び他の産業界における製品の軽量化を要望されるお客様がおられましたら、是非当社にお声がけ頂きたくお願い致します。
本製品は、試作開発向けに製作した自動車構造用ハイブリッドB(センター)ピラー部品となります。
B(センター)ピラーはアウター部品とインナー部品で構成されていますが、アウター部品の補強部品を廃止し、アウター部品にCFRP材料を接着接合する構造にしたハイブリッドBピラー部品を開発し、その部品の衝撃強度・剛性を調査した結果、生産品と等価的な性能を有することが明らかになった。ハイブリッドBピラー部品の質量は生産部品比べ約30%の軽量化を実現しました。この部品のプレス成形加工方法は、Bピラーのアウター板金部品に、賦形されたCFRP積層体をセットし、適切な金型温度制御と負荷荷重及び加工時間の設定を行い、精密プレス成形加工機にてプレス成形を行う手法で製作したものであります。この金属ーCFRPハイブリッドBピラー部品の強度・剛性性能は、自動車の側面衝突相当の条件を満たす試験(JARI落下試験装置)にて、生産品との衝撃強度・剛性性能の比較評価試験を行い、等価的な衝撃強度特性を有することが明らかになりました。また、3D衝突シミュレーシ解析(MBD)にて、強度・剛性評価を行い
衝撃強度・剛性に関する妥当性を確認しております。このような金属ーCFRPハイブリッド構造のプレス成形法に関する特許は取得済です。
自動車構造部品や他の産業界における構造部品にCFRP材を使用して軽量化をご検討されているお客様は、是非当社へお声がけ頂きたくお願い致します。
本製品は、試作開発向けに製作したの自動車構造用ルーフパネル用ブレース部品となります。
Bピラー(センター)部品の事例と同様に、鋼板とCFRP材料をプレス成形にて接着接合させて軽量・高強度・高剛性を有したハイブリッドブレース製品を実現致しました。
プレス成形加工方法は薄肉化した鋼板製品に、賦形されたCFRP積層体をセットし、適切な金型温度制御と負荷荷重及び加工時間の設定を行い、精密プレス成形加工機にてプレス成形を行う製法で製作したもので、鋼板とCFRPの接合は、CFRP材料の含浸樹脂であるエポキシが持つ金属表面への接合性能を十分に活かすことが出来て、製品の強度・剛性に関する要求性能を確保することが出来ました。この様に構造用鋼材ーCFRPハイブリッドブレース部品は、生産製品に比べて強度・剛性は等価で、約30%の軽量化を図ることが出来たことにより、今後の自動車構造部品の軽量化に向けた対応方法として期待されるものとなりました。
自動車構造用部品の軽量化を図るために、金属ーCFRPハイブリッド化をご検討されているお客様は是非、当社へお声がけく頂きたくお願い致します。
(機密製品の為画像非公開)
本製品は、航空機ジェットエンジン上流側のファンパネル量産部品となります。
国内の航空宇宙系企業様から当社の複合材プレス加工技術について注目され、2020年から量産開始となりました。
特徴は、製品の強度を確保するため、繊維割合が多く流動性が低いSMC材に対し、これまで培ったプレス加工技術を駆使して、正確に樹脂と繊維を流動させ、機械的物性も確保することが出来ました。更に、航空業界特有の品質要求レベルにも応える為、自動車部品製造業としては最大級の門型3次元計測機をフルに活用し、品質保証を展開しております。
また、本製品は後工程として高精度を有する5軸加工機を用いた穴加工と端面加工を実施、円環・円錐形状を持った本製品に対して高度な寸法精度を保証しています。
更に、当社は2023年2月に航空宇宙・防衛産業に特化した品質マネジメントシステムに関する国際規格であるJISQ9100を取得、航空宇宙事業の拡大を図る計画です。
以上、自動車のみならず航空宇宙関連の製品のプレス成形加工に関する高品質なもの造りについて、お困りのお客様がおられましたら、当社にお声がけください。
本製品は、試作開発向けに製作した業務用体重計製品の筐体構造部品となります。
従来の筐体は、板厚鋼板を溶接した構造の部品で、製品質量が重く使い勝手が良くないため、CFRP材料を使用して軽量化したい要望に対応した開発部品です。筐体構造は複雑形状を有するためCF-SMC材料を使用してプレス成形加工を実施することにしたが、高さ30mmの外形形状とリブ形状の成形性及びナットのインサート成形の対応が難しかった。この課題に対しては、CF-SMC材料の流動特性(流動解析)と的確な成形条件(金型仕様)の設定及びナットの特殊処理(電蝕)を行う対応で、要求仕様を満足する筐体部品を開発すことが出来ました。
筐体部品の強度・剛性評価試験で最も時間を要したのは、繰り返し負荷荷重の耐久疲労試験でありましたが、問題ない耐久性能を得ることが出来ました。また製品質量は従来品に比較して約60%の軽量化を実現することが出来ました。このように当社は、合理的な研究開発手法を有しており、CFRP材料を使用した軽量化部品にご関心のあるお客さがおられましたら是非、お声がげ頂きたくお願い致します。
本製品は、数量限定ノートPCに採用されたCFRP・GFRP混合のプレス成形筐体となります。
LENOVO製ノートPC向けに軽量・高性能なPC筐体の研究開発を行い、最終的には、ハイエンドモデル向けに採用されたPC筐体の限定生産部品です。
PC筐体の要求仕様は軽量・高強度・高剛性有し、表面品質は平面性能と意匠製に優れていること、また電波特性に優れていること等、厳しい要求仕様でありましたが、創造的努力により生産仕様を確立することが出来ました。CFRP-GFRPハイブリッド筐体は製品肉厚1mmにも関わらず、縦横のアスペクト比が大きく、平面の反りが発生しやすいため、CFRP材の積層構成を工夫して対応を致しました。また優れた電波特性を維持するために、GFRP材料とのハイブリッド構造にする必要がありましたが、積層構成や成形条件の適正化を図ることで、優れた表面品質と意匠性及び高強度・高剛性を実現し、要求仕様を満足させることが出来ました。PC筐体の質量は生産品と比較すると約20%の軽量化が図れました。このように当社は、CFRP-GFRPハイブリッド製品の生産実績が豊富であるとともに、生産に必要な金型はすべて自前で開発・設計・製造出来る優位性を有しているため、お客様の要望には研究開発から生産まで応えられますので、ご関心のあるお客様がおられましたら、是非お声がけをお願い致します。
本製品は、試作開発したガラケイ用装飾カバー製品となります。
綾織CFRPプリプレグを使用した極薄(0,3mm)携帯装飾カバー製品で、肉厚公差30μmを要求仕様とした精密部品です。この高精度な携帯カバー部品は諸般の事情により商品開発は見送りとなりましたが、当社としては高度なCFRP成形技術の確立に役立てることが出来ました。プリプレグ積層技術や多数取り金型精度技術、並びにプレス成形加工機の高度な制御機構技術等の基盤技術が確立が出来たことです。このようなCFRP材料を使用した高精度製品の開発に、ご関心がお持ちのお客様がおられましたら、是非お声がけを頂きたくお願い致します。
本製品は、群馬大学医学部と共同開発した放射線診断装置となります。
この放射線診断装置は、人体の患部状況を精度よく診断するために、放射線を利用した診断装置でありますが、ベッド部は軽量で、放射線透過率の良いCFRP材料を使用し、高精度な特殊カメラで人体の患部を撮影して、的確に患部を診断する装置です。この診断装置の仕様は、全長3,2m、全幅1,8m、全高2,3m、総質量は600kgで、CFRPベッド部の強度・剛性は構造解析を行い最適形状の仕様となっております。またCFRPベッド部の機能は上下昇降、ピッチング、ローリング動作機能を有する装置であります。この装置は安定的3支柱可変構造とし、支柱制御は電磁気を発生させない機械式構造としていること、寝台部(ベッド部)には優れた放射線透過性を有するCFRP材料を採用していること等の特長を持った仕様となっております、診断だけでなく、患部の治療にも役立つ潜在低機能を有するものであります。また本装置に関しては2件の特許を取得致しました。このように、当社は医工連携による医療機器の研究開発に取り組んでおりますので、ご関心のあるお客様がおられましたらお声がけを頂きたくお願い致します。
本製品は、試作開発向けに製作した自動車用の燃料タンクカバーの部品となります。
軽量化材料として、難燃性Mg合金材料を使用して、自動車用燃料タンクカバー部品を温間プレス条件にて成形を行い、軽量化と強度・剛性を両立させることが出来ました。難燃性Mg合金は産総研が開発した材料ですが、通常の常温プレス成形加工が難しく、温間(約300℃)成形条件が必要であります。難燃性Mg合金材料のプレス成形性に関しては材料特性と成形条件並びに金型仕様が重要な要件となりますが、当社ではプレス成形シミュレーション解析と経験的ノウハウを融合した成形技術を駆使して、燃料タンクカバー部品を製作いたしました。その結果、目標通りの部品仕様と軽量化を達成することが出来ました。部品質量は生産部品比約50%の軽量化が図れました。豊富な軽量化材料のプレス成形加工実績と成形技術に基づく製品開発にご関心をお持ちのお客様は是非、お声がけ頂きたくお願い致します。
本製品は、試作開発向けに製作した軽自動車構造部品のルーフパネル用のブレース部品となります。
軽量化材料としては歴史的に古くから使用されていたマグネシウム(Mg)合金材料を難燃化してブレース部品をプレス成形加工したものですが、Mg材料は金属組織上、通常の常温環境下ではプレス成形は難しく、温間(約300℃)成形か必要条件となります。難燃性Mg合金材料のプレス成形は、基本的には成形シミュレーション解析を行い、材料特性を勘案した適切な成形条件を見出し、金型構造仕様と経験的ノウハウを踏襲してプレス成形を行う手法でありますが、難燃性Mg合金のブレース部品はこの手法でプレス成形を行い、目標通りの強度・剛性及び軽量化部品を得ることが出来ました。部品の質量は生産部品に比較して約50%の軽量化を果たすことが出来ました。自動車部品としては大型部品の対応も可能で、地球環境改善に即した省エネルギー化やCO2低減に貢献出来る製品が期待されます。
難燃性Mg合金材料を使用した製品開発にご関心をお持ちのお客様は、是非お声がけを頂きたくお願い致します。
下記のお問い合わせフォーム又はお電話よりお客様のご希望・ご要望をお寄せください。フォームをご利用の場合、お見積り・ご相談内容についてご記入いただけますと、その後の対応がスムーズになります。
お客様のニーズにあった仕様を確定させるためにお打ち合わせを実施。
細かなニーズや、用途、製造条件について確認をさせていただきます。
リモートでのお打ち合わせも実施可能です。
ヒアリングやお打ち合わせの結果を踏まえて、最適な製品の仕様についてご提案をさせていただき、ロットに合わせたお見積りをご提出いたします。その際、スムーズなお取引になるようお取引条件なども決定させていただきます。
提出させていただきました見積書金額に同意いただきましたら、最終仕様のご確認をさせていただきます。
ご発注書を授受後、正式にスタートさせていただきます。
ご発注いただきましたら、設計から製作までを行います。そしてお打ち合わせ時に決定した仕様と納期に基づき納品をさせていただきます。
製品の評価方法はどのように行っていますか?
自動車の電動化に応じた車輌の軽量化が必須とされる昨今、将来ビジョンはお持ちでしょうか?
材料の選定から行うことは可能でしょうか?
樹脂の熱特性に応じた成形が可能でしょうか?
金属部品のCFRPへの置き換えを検討していますが、金属部品の図面をお渡しすれば見積もり可能でしょうか?
オートクレーブ工法と比較して加工時間はどの程度短縮が可能でしょうか。
鉄系の素材からCFRPに強度等価で置換することで、何%の軽量化が可能ですか?
オートクレーブ工法と比較して何パーセントほどコストダウンが可能でしょうか?
オンライン相談は可能ですか?
どのような業界への納品実績がありますか?
拠点、営業時間、稼働時間について教えてください。
最小ロットは何個から対応可能でしょうか?(最小・最大ロットを教えてください。)
対応可能な製品サイズ(ワークサイズ)を教えてください。CFRPの新工法で成形可能なサイズとしてはどのようなものがありますか?
どんな材質に対応していますか?
ISO9001やIATF16949は取得していますか?また、JISQ9100は取得していますか?
生産能力はどれくらいでしょうか?
創業からの理念「和」
広く学び、真摯なモノづくりを重ねていきます。
長年にわたって、自動車向けパーツの製造に取り組み、金属加工技術を培ってきた当社の経営理念は、「和」です。 高度な技術の蓄積があり、実績を挙げると学ぶことを忘れがちですが、全社で広く学びあい、モノづくりの正しい筋道を探り、 全員の能力を調和させて大きな力を生んでいこうとするものです。常に真摯な姿勢で新たな技術に挑戦し、未来を創造できる企業でありたいと考えています。 お客様、協力会社様、社員をはじめ当社の事業活動に関わる全ての方が幸せになる経営に力を注ぎ、社会に必要とされる企業を目指していきます。